まずこの記事を読む前に、下記動画を閲覧する事をおすすめします。
質問動画でもお話しましたが、明確にこうなったらどうかとまで頭ごなしに決めてしまうのはやめましょう。
ラップはある種、麻雀に近いです。
麻雀も局面を左右する要素が多すぎる事で明確な理論は難しいとされています。
明確な理論化が難しい分野において、理論化する事や理論に沿う事を意識しすぎると結局理論自体が一貫性のないものになってしまい本末転倒になってしまいます。
そうではなく、考え方の1つという融通が効く範囲に留めておいて、その都度の状況に応じて柔軟に変化させていく方が再現性は高いでしょう。
そうする為には明確な理論化までは難しくとも、それぞれの要素に関して理解はできている状態が必要です。
『理解はできているが公式化はできていない』
この状態を目指す事が最も現実的かつ実用的です。
これがラップは数学ではなく国語だという私の考えの理由です。
考え方を質問に回答する形で提供し、理解ができる様にする為の記事ですのでご覧ください。
ラップと天気の関係
これも多かった質問の1つである天気に関するものを解説していきます。
まず、天気がどうこうではなく、その天気によりどういう馬場になったのか?
これが大切な部分です。もちろん基本的にはリンクしますが。
今回は天気(馬場)の変化によるラップの扱い方の変化をを解説していきます。
良馬場と渋った馬場の違い
渋った馬場とひとまとめにしましたが、ここからの内容は良から不良に近づくにつれてどのような傾向になるかという考え方で理解してください。
結論から言うと馬場が渋ると瞬発力型の馬にとってマイナスになります。
瞬発力型の馬をアバウトな表現で言うと瞬間的な切れ味に長けた馬を指します。
単純に考えてほしいのですが、水を含んだ芝と乾いた芝だと走りやすいのは当然ですが後者になるというのはわかるでしょう。
瞬発力型というのは瞬間的な脚が武器です。要はレースの勝負所が小さいということです。
ラスト2Fで一気に加速する様なラップが得意なのでこのラスト2F地点に勝負所が集約しているという考え方です。
車でぬかるみや雪の上を走る時をイメージすればわかりやすいと思いますが、そのぬかるみによって一番しんどいのはスタート段階ですよね?
スピードに乗ってしまってからの方が路面状況による影響は小さいです。
という事はラスト2F地点のギアチェンジが持ち味の馬はこの加速に対して、渋った馬場は大きな悪影響を生みます。
これが瞬発力型の馬が渋った馬場で評価を落とす要因。
反対にロンスパ型の馬にとってプラスかと言うと、馬単体で見た場合はプラスではありません。相対的なプラスです。
ロンスパ型はラスト4Fあたりからの競馬など、レースの勝負所が分散していますし、そもそも一気に加速するのではなく徐々にスピードを乗せる方が得意な馬です。
という事は馬場状態による悪影響は当然小さいです。
悪影響大 瞬発力型
悪影響小 ロンスパ型
これによって相対的にロンスパ型有利な馬場と言えます。
前半特化の基礎スピードが長けた馬に関してもやや相対的にプラスになる馬場です。
どれだけ馬場が良かろうとサラブレッドにとってのスピードの限界値は存在していて、それが渋った馬場だと落ちます。
そんな中で前半特化の馬は直線前でスピードに乗せており影響はロンスパ型と同様の理屈で小さいので、いつもの距離感で後方馬が直線を迎えると捉える事ができないという事です。
まとめ
これが天気(馬場)に対する扱い方です。
瞬発力型とロンスパ型に大別して考えましたが、天気に対しての捉え方はこのくらいでいいと思います。
年間通して試行回数はそれほどこなせるものではありませんが、天気による人気への影響というのは実際はほとんどないレベルです。
なので、この考え方を用いるだけで思わぬ穴馬を評価できたり人気馬を嫌う事ができるので是非活用してみてください!