【2019年日本ダービー】詳細回顧

ダービー概要

レースラップ

【12.7-10.7-11.4-11.4-11.6-12.0-12.3-12.4-12.2-12.0-11.9-12.0】

前後半3F:34.8-35.9

前後半5F:57.8-60.5

前半特化のレースにはなっていますが、これはリオンリオンが前半飛ばして行った分のラップ時計。

ロジャーバローズ以下は前半特化までいかず平均ペースくらいで流れたと予想できます。

これを前半特化、ハイペースだったと決めつけてしまうのがラップ分析のワナにもなりますので気を付けてください。

あくまでレースラップは逃げ馬が前半刻んでいるものなので、このケースをこのまま判断するのは危険です。

更に、この日は高速馬場の影響を多大に受けておりますので道中の時計が速くても後続には楽に働いた展開だったと判断していいでしょう。

ただオークスに近い面はありましたので距離適性はある程度問われた流れだったのは間違いないと思います。

要は事前に話していた通りオークスにヒントが隠されていた展開だったということです。

【ダービー勝因】

まず、馬場の恩恵を完璧に受けられたというのは1つでしょう。

そして単騎でリオンリオンが大きく離して逃げたのもありますが、前後半5Fでも平均には流れている2番手。

徐々にリオンリオンとの差は詰めているので、中盤から終始11秒台後半の脚を使い続けた感じのレース展開です。

これで後方馬は脚を削がれ続けますし、距離適性がない馬は完全に脱落する流れ。

コーナーでもそこそこ早いラップを踏み続けるので内外の差は馬場抜きにしても大きかったでしょうし、その点がロジャーバローズに味方した事での大穴激走でした。

もう少し細かく解説していきます。

この流れの中での有力馬の事を考えます。

サートゥルナーリア:出遅れでポジション後方から。最内にも入れる事ができず中目を進める。後半要素は高いレベルで持っているが、後方から差し切るのが強みではなく前半要素でポジションを確保しつつ更に後半要素も高いという総合力が持ち味なので出遅れで脱落。

ダノンキングリー:瞬発力が持ち味の馬で淡々とした流れは向かない。立ち回り力は活かして上位進出できたが本質的には合わない展開。

ヴェロックス:この馬自身の動き出しは遅くロンスパを完璧に活かせなかったし、絶対的トップスピードがあるわけではないのでポジション後方で直線迎えると根本的に差し切れない。もう少し強気の競馬が必要で脚余した感あるレース。

この様に上位と目されていた3頭に関しては、

展開や条件が合わず能力は発揮しきれなかったという印象が強いレースです。

その中で全てが全面的に向いたこの馬が押し出されて大穴を空けたというのがベターな考え方でしょう。

サートゥルナーリアが出遅れずに前にいれば瞬発力に全振りしたレースはしてこないでしょうし、ヴェロックスもそれをマークで早仕掛けとなっていた可能性は高いので、結局はサートゥルナーリアの出遅れで上位勢のプランが狂ったのが最大の要因かなと思います。

その中でペースをしっかり流して番手という絶好の位置を確保できたのが勝因。

【次走以降狙い目】

ダービーで相対的に浮上できた理由は距離延びることに対するマイナスが他の馬よりも小さかったという事が言えるでしょう。

距離に結論付けたのは前半要素に関してはダービーでも問われていますし、前半要素が楽になった云々は言えませんし、やはり相対的なもので単純な距離の守備範囲が広いと考えられます。

わかりやすく示すと、距離ごとに何パーセントの力を発揮できるのか?が距離適性を最も簡略化した考え方だと思うので、それで示します。

ロジャーバローズ

1800m:90%

2000m:90%

2400m:90%

ダノンキングリー

1800m:95%

2000m:100%

2400m:75%

この場合ですと能力を数値化し、それにこのパーセンテージを掛け合わせたものが発揮できる能力という事になります。

ロジャーバローズだけを見て考えれば別にベスト距離は1800mでも2400mでもとなりますが、相手関係ありきで考えると距離延びた方が適正のある馬は少ないので相対的に能力は上位になるというロジック。

これにより距離は延びた方が良いタイプでしょう。これより長い所でもある程度はこなしてくるタイプだと思います。

これまでからトップスピードを少しでも問われると見劣ってきたので今回展開向いた(その展開を作れた)のは事実で、その点からも直線競馬ではなくレース全体を使って競馬しやすい中長距離で支配する形がベストになってくるでしょう。

レースメイクが難しくしっかり要求されるタイプなので乗り替わりやメンバー構成には常に注意しなければいけない。

後半要素は明らかに足りないので王道路線では苦労するんじゃないのかなというのはとりあえずの印象で、小回りで活きるタイプ。

古馬G1でどれかと言われれば、宝塚記念とか有馬記念で好走するタイプではあるものの、そこでやれるだけの能力の絶対値があるのかはこれから見守っていくことにしましょう。